人権映画上映会@商工観光センター
(2019年9月9日の記事です。)
先日、人権映画上映会を見に行ってきました。映画と映画に関連した方の講演会がセットになっています。毎年、良い映画が厳選されているらしく、今年も300人の席が満席のため椅子を出されていました。
今年のテーマは「重度障がい者の自立生活」で、上映された映画は「こんな夜更けにバナナかよ」でした。
重度の筋ジストロフィーで自分では寝返りも打てず、24時間介護を受けている方と、その周りのボランティアの方のお話でした。お子様と一緒に見るとどぎまぎしてしまうような場面もありましたが、笑うところなのに泣いたりして後半は何度も泣ける部分がありました。
この映画の頃は、まだまだ無償のボランティアが主流でしたが、今は公費でお給料が出ているようです。その後、筋ジストロフィーの方と遠位型ミオパチー(筋ジストロフィーの近疾患)の方の講演がありました。2名とも舞鶴出身の方で、今は京都市に住まれています。舞鶴など都会以外の地域では家族の介護か施設入所しか選択できず、自立生活=地域で一人暮らしは難しいようです。
そこで印象的だと思ったところは・自立=生活において、その人が中心。 夜更かしをする、メニュー、味付け、行きたい所に行く等全て自分で決めている。・他人の世話になっているからと引け目になるのは×。できないことを手を借りているだけ。・本人の意向が丁寧に尊重される世の中がいい。・健常者が健康を失ったら、(障がい者という地位で生きていくのでなく)一足とびに死を選択するのが現状・主治医次第。主治医によっては、外出を止められたり、一度肺炎を起こしたからと自立生活をとめられている人もいる 。
これから「ノーマライゼーション」=「障がいのある人が障がいのない人と同等に生活し、ともにいきいきと活動できる社会を目指す」 という言葉が多く聞かれると思います。それは障がい者の方とただ一緒に過ごす・お世話することだけではなく、障がい者の方が自分の行動を全て決め、その上でできないことを周りの人がお手伝いすることということを分かってないと、言葉だけが一人歩きするなあと思いました。そのような気づきを与えてもらえて今回の機会が良かったと思います。また京都市付近になりますが、ヘルパーさんがまだまだ足りないとのことなのでお知り合いの方がいらっしゃいましたらお伝え下さい。
舞鶴ではありませんが、日本自立センターさんが京都市付近で障害者の日常生活の介助者を募集されています。