移住者インタビュー 加佐地区​HALLELUJAH 河崎吉宏さん

起業(アトリエショップ)×地域
Iターン
パリから移住

パリから移住。
​自然の中でアトリエショップを‼

●加佐を選ばれた理由と感じた事を教えてください●
 この地の太鼓轟く晩夏、実りと心をも染める赤朽葉、すべてを飲み込む静寂な雪景色。そして息吹と予感の花信風を4度経験した私たちはフランスのパリから移住してきました。
 きっかけは、「家を受け継がなければなくなってしまう」という、寂しさからでした。私の祖先のルーツが舞鶴の久田美にあり、今は住む人がいない曾おじいさんの百数年前の家が、今も残っていました。子供のころに、よく遊びに来ていた思い出の場所。いざ住んでみると、都会でしか生活したコトのない私たちには、衝撃的なコトばかり。山の手入れをする人足や川掃除、地域の人々総出のお祭りなど。
 日本海と山々・川に囲まれた舞鶴加佐には、都会では決して感じる事や気づくことができない暮らしの意味や原点・日本の原風景があります。もちろん自然との共存の難しさや都会に比べると不便さも少しありますが、ここで暮らす人々の幸せそうな笑顔や子供達の伸び伸び育つ様子が、私たちには創作の源、物語のはじまりを感じさせてくれたのです。この地には昔から変わるコトがない「未来に受け継ぐ、丁寧な暮らし方」がある事に気が付きました。まもなく、私たちの心はこの地にきまりました。

●お仕事や目標と将来の想いについて教えてください●  

 わたしたちの仕事は、服をデザインし制作して、半年に一度、パリ・ロンドン・ベルギーの展示会で発表することです。
 昨年の6月に、大好きな舞鶴という地で生まれた「モノ」や「コト」を日々の丁寧な暮らしと繋ぐ空間として、加佐(志高)にアトリエショップをオープンしました。使われていなかったガソリンスタンド跡を改装し、フランスから運んできた約100年前のお城の扉が目印の場所です。
​ 古来から異邦と日本文化の中継地として、ここ舞鶴が栄えたように、100年後にもこの地が世界へと繋がる「大きな扉」であり続けることを願っています。かつて私の祖先がそうであったように、私もそんな加佐人になれると嬉しいです。

​※この記事は、舞鶴市加佐地域農業農村活性化センター「大庄屋上野家」が発信している「移住者インタビュー」を転記したものです。

移住者インタビュー